「実相寺組」とはー実相寺組主宰からー
1970年、映画『無常』でロカルノ国際映画祭グランプリを獲得したことで、世界的に有名な実相寺昭雄は、戦後日本の代表的な映画監督、演出家であり、また脚本家であり小説家でもあります。彼は円谷プロダクションの名作『ウルトラ』シリーズの演出を始めとし、幻想的で深淵、アバンギャルドな作風の作品群で一世を風靡しました。そのモードは“実相寺マジック”とも呼ばれ、多くの信奉者を生み、今日まで後に続くクリエイターたちに多大な影響を与え続けています。 我々“実相寺組LLP”とは、その名の通り実相寺昭雄に由来しています。 折りしも彼が世を去った2006年頃、映像業界はひとつの飽和期を迎えていました。それは映像がコンピューター・グラフィクスに依存し過ぎたために到来した、CG濫用による映像感動力の低下の時代です。
彼が若い時代に活躍した“円谷”という偉大なフィールドにおいても、もはや“特撮の神様”円谷英二が創始した“特撮”というマニピュレーションな技法と精神性は失われつつありました。 我々は実際の制作現場で、感動と興奮、そして驚嘆を生み出し続けた、実相寺のクリエイターとしての志と、円谷英二が発明・創造した“特撮”の技法を継ぎたいと考え、彼を支え続けたクリエイティヴスタッフや薫陶を受けたアーティストたちを中心に、旧・円谷フィールドの特撮スタッフ出身者たちが集まり、単なるデジタリーな仮想映像から脱却すべく、現実的で創造的なコンテンツを制作するチームを興しました。それが“実相寺組”なのです。 我々が目指す映像制作は、伝統的でありつつ斬新、革新的でありつつ崇高なものです。 我々“実相寺組”は映像分野にとどまらず、あらゆるジャンルのエンターテイメントの海へ漕ぎ出します。 御期待下さい。
実相寺組主宰 池谷 仙克
連絡先
〒113-8668 東京都文京区向丘1-19-1文京学院大学 公野研究室内
事務局長
公野 勉